ラマナアシュラムへの扉 2016年09月

アシュラム生活◇63話 予約(8

その日の夕方、私はさっそく牛舎を手配し、果物や食料を手に入れました。

翌日の朝食後、私たちはバガヴァーンに挨拶したあとスカンダアシュラムへ向けて出発しました。

チンナスワミは親切に御菓子の包みをくれ、補助のためにとヴェーダ学校の生徒を二人同行させました。

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当時、理事委員長のヴェンカタラーマンが町に住んでいました。スカンダアシュラムへの巡礼を聞きつけて、ラクシュマムマや彼の家族の年配女性二人が丘のふもとで私たちに加わりました。

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みな、年をとりすぎて自力では登れないからです。

私たちはゆっくりと階段を上り、道中でヴィルパクシャ洞窟などを訪問してから朝10時頃までにはスカンダアシュラムへたどり着きました。

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アシュラム生活◇62話 予約(7

予約(7

1947年のある日、兄夫婦が休暇でアシュラムを訪れました。

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ある日、兄は友人と一緒にスカンダアシュラムへ行くといいました。姉も一緒について行きたがったのですが、姉が目的地まで歩いていけるかどうか心配した兄は、連れて行きませんでした。

私は、彼女がスカンダアシュラムへ行けるよう出来る限りの手助けをすると約束しました。

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バガヴァーンは兄が帰ったかどうか尋ねられ、姉を残して一人で帰ったことを伝えました。「それは結構だ」とバガヴァーンは言われました。

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「姉は、昨日兄と一緒にスカンダアシュラムへ行きたかったのですが、兄は彼女の虚弱体質を理由に連れて行きませんでした。彼女はとてもそこへ行きたがっています」

姉が訴えるかける目でバガヴァーンを見ると、彼のハートは溶け、私の方を見て言われました

「心配することはない。あなたが彼女をそこへ連れて行けばいい。」

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「はい。私が連れて行きましょう。でも、彼女が丘をあがっていけるかどうか心配です。」と私は答えました。バガヴァーンは微笑んで言われました。

「私は彼女よりずっと年上の人たちを何人も、頂上まで連れて行ったことがある。だというのに、なぜスカンダアシュラムまで連れて行くのを迷うのか?中には80歳を超えている人もいた。

朝、気温があがる前に出発し、山側の階段がある所まで牛舎に乗って、後は一歩ずつゆっくりと歩いて行きなさい。夕方に涼しくなるまでそこにいて、同じ道を降りてきなさい。」

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姉はとても喜んで、終始微笑んでいました。彼女は必要な力を得て、私は必要な勇気を得たのです。

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アシュラム生活◇61話 予約(6

予約(6

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すると、バガヴァーンはそれを付添人の一人に渡してこう言われました 

「大事にとっておきなさい。朝にはナガンマに見せなければならない。彼女が朗誦に参加するかどうか、我々にはわからないが。」

そんな時、なぜか私は早朝の朗誦に行こうという気がおこり、調理は後回しにして先にアシュラムへ行くことがありました。

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私がやってくるのを見て、バガヴァーンは言われました

「なんと!この紙片をあなたに渡そうと話していたところだ。それと同時に、あなたが受け取りにやってきた。どうしてそれがわかったのか?」

私はこう答えて言いました。

「どうゆうわけか、この時間に来る気になりました。それだけです。」

それから、バガヴァーンは紙片を渡してくださいました。

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偶然のような出来事は他の人にも起こったと言われました。

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アシュラム生活◇60話 予約(5

予約(5

朝の時間帯にだけ様々な問題について議論が行われていたので、私はその機会を逃しませんでした。

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それでも、私が帰った後に誰かがバガヴァーンに詩を渡したり、ご自身が詩を書かれたりすることがありました。

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すると、バガヴァーンはそれを付添人の一人に渡してこう言われました

「大事にとっておきなさい。朝にはナガンマに見せなければならない。彼女が朗誦に参加するかどうか、我々にはわからないが。」

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そんな時、なぜか私は早朝の朗誦に行こうという気がおこり、調理は後回しにして先にアシュラムへ行くことがありました。

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アシュラム生活◇59話 予約(4

予約(4

朝7時半までには沐浴と調理を終え、それからアシュラムへ行きます。

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その頃までには、バガヴァーンは朝食を終えて丘へ上がられていました。私たちは皆、バガヴァーンの帰りを待ち、私も食堂の北側に座って待っていました。

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バガヴァーンが丘を降りて来られるときは、まるでシヴァ神が天空から地上へ降りてこられるかのようでした。

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私はその機会を逃すことはありませんでした。

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アシュラム生活◇58話 予約(3

予約(3
ある日、私が午後早い時間にホールへ行くと、バガヴァーンは神話ラーマヤナを読まれていました。
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バガヴァーンは少し熱心に言われました「この本は、マラヤラム語で書かれたラーマヤナだ。アンジャネヤがラヴァナへ伝えたラーマからのメッセージのことを、あなたに話したのは覚えていますか。」
彼が読み始めようとしたとき、グラム・スッバラヤンがホールに入ってきてバガヴァーンのすぐそばに座りました。
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スッバラヤンは、バガヴァーンが物語全体を読んで説明しながら、目に涙をうかべ声が震えていることに気づきました。
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まるで、彼の前でドラマが上演されているかのようでした。これにも気づいて、私は言いました「バガヴァーンはタラ、彼女自身になってしまったかのようですね。」気を取り直して、師は言われました

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「どうすればいいのか?私は目の前に居る人が誰であろうと、一つなのだ。私には、他人というのはいない。普遍だから。」この言葉にどれほど偉大な真実が含まれているのでしょう!
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アシュラム生活◇57話 予約(2

予約(2
私はホールの片隅に座って、ぼんやりアルナーチャラを見ていたことがありました。
そのとき、バガヴァーンはさりげなくこちらを見られます。
帰依者、スーラムマが言いました「何故だかわかりませんが、バガヴァーンがこちらを見ています」
私が立ち上がってバガヴァーンの所まで行くと、彼は届いた詩を私に渡しました。
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スーラムマが言いました「私たちは、バガヴァーンの行動やお話しを熱心に待つべきであって、こちらが待たせるべきありません。あなたが遠くはなれて座ることは、グルに対して無礼になるのではないですか?」
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その日以来、私は彼女のやさしい助言を心にとめて、より注意深くなりました。
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数日後、バガヴァーンは猿について話をされているとき、こう言われました「ヴェーダンタの言葉では、ラクシャ・ドリスティ、注意深さは猿のまなざしに例えられる。グルが弟子を見た瞬間に、弟子はその眼差しの意味を理解すべきなのだ。
そうでなければ、弟子は弟子であることの恩恵を引き出せるのだろうか?」
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これをよい教訓と受け止め、以前にも増して注意深くなりました。
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アシュラム生活◇56話 予約(1

このページでは、ラマナアシュラムに定住していた女性スリ・ナガンマの著書
「アシュラムでの生活」を一部翻訳して紹介しています。

Ramanasramam発行 翻訳amrita


ホールには女性用の席があります。前列のほうで自分の席を広く確保する人たちがいて、後から来る人が座れなくなることがありました。
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私もまた後ろのほうで空いている場所を見つけて何とか座り込んでいたものでした。
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テルグ語で書かれたものが届いたり、テルグ語で質問する人がいる時には、バガヴァーンが「ナガンマはどこだ?」と言って私を探されるのです。
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私は呼ばれてから、前の方まで移動していました。そうすると、女性たちは私のために場所をあける他ありませんでした。
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それを見て付添人のサチダナンダは、いつでも前列に座るよう提案したことがありました。
それを聞いていたバガヴァーンは、すぐに微笑んで言われました「ほらごらん!みんな前もって予約されているのだ」
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ホールにいた人たちは笑いました。

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アシュラム生活◇55話 手紙再開(3

このページでは、ラマナアシュラムに定住していた女性スリ・ナガンマの著書

「アシュラムでの生活」を一部翻訳して紹介しています。

Ramanasramam発行 翻訳amrita

手紙を中止するまでの経緯をシヴァラーマ・シャストリに話し、再度書き始めている手紙を見せました。

彼はその内の2、3通に目を通し、喜んでこう言いました「どんな障害があろうと、試練や困難があろうと、この仕事をやめないでください。これはバガヴァーンによって力を注がれた使命に違いないのです。何を迷っているのですか?」

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そういう彼に、私は言いました「どうして私のような無学の女性に頼むのですか?あなたたちはみな、優れた学者です。ここに滞在して書いてはどうでしょう?」

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S.シャストリは微笑んで言いました。

「いいですか!私たちにこういった仕事ができると思わないでください。私たちの心は経典や文学でいっぱいなので、バガヴァーンのように偉大な賢者の秘められた教えに気づくことができないのです。

学問自体、霊性を深める上では大きな妨害となります。

あなたはバガヴァーンを神の現れとして見、彼の言葉を真理そのものとして受け取ることができるのです。

そんなあなたには、私たちがもつような障害はないのです。だから、あなたこそが、この仕事をすべきです。これは役目です。気を落とさないで、あなたの義務として受けとめなさい。」

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それは忠告というよりむしろ、命令でした。

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その言葉を残して、彼は帰ってゆきました。後日、本の後半が出版されるときには、彼は本全体にくまなく目を通して、序文を書いてくれました。

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私は彼の言葉に強く励まされ、途切れなく手紙を書くようになったのです。

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アシュラム生活◇54話 手紙再開(2

このページでは、ラマナアシュラムに定住していた女性スリ・ナガンマの著書
「アシュラムでの生活」を一部翻訳して紹介しています。

Ramanasramam発行 翻訳amrita


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こうして、1947年9月3日「ラマナアシュラムからの手紙」の後半部分は始まりました。
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その頃には他の仕事をすべて手放していたので、手紙を書くことに専念できました。
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そうして、私は厳かで美しいバガヴァーンの教えを収集するというこの上ない機会に恵まれ、それは続編の中にまとめられています。
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amrita

Author:amrita
南インド聖山アルナーチャラ。麓には賢者ラマナ・マハリシのアシュラムがあります。

全ての生き物が区別されず、自由に賢者と会うことができました。アシュラムに定住する人もいれば、時折訪れるだけの人、手紙を書く人もいました。
聖者の広間に座り、賢者と来訪者の会話を聞くことができました。座っているだけで心安らぎ、満たされることもあります。

このサイトは、アシュラムへ通じ、広間の光景が再現されています。

サイト管理者は、ラマナアシュラム発行の本を20年弱翻訳してきました。
その翻訳を通じてラマナ・マハリシと交流を続けています。

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